前文 指揮者のために。フルートに合わせて。ダビデの賛歌。
5:1 私のことばに耳を傾けてください。【主】よ。
私のうめきを聞き取ってください。
5:2 私の叫ぶ声を耳に留めてください。
私の王 私の神
私はあなたに祈っています。
繊細なフルートの音色に合わせて、この詩が詠われていたのであろう。「汝等 しづまりて 我の神たるをしれ(文語;詩篇46:7)。」とあるような、神の前に心を静めるようにしていると感じ取られる。
しかし、冒頭から激しい祈りで始まる。祈りに耳を傾けてほしいと強く訴えるが、それが言葉にできない「うめき」のような思いである。叫びのような強烈な思いで、何としても神に届いてほしい悲痛な願いを申し出ている。
王であり、勇士であるダビデがなりふり構わず神に求める姿は、赤子のようである。「私の王」と呼ぶ彼は、自分は本当の王ではなく、神こそが真の王であり、自分は託された地位であることをしっかり見つめている。そして、「私の神」と呼んでいるのは、神への絶対的な信頼の現れである。
<祈り>
私の神。どうか、言葉にできない悩み、痛み、苦しみ、悲しみの中にある私の祈りに耳を傾けてください。あなたは私の信頼の的。私を助け出してくださると信じます。
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